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フランチャイズタグ

スター選手の移籍を防ぐ手段として、NFLにはフランチャイズタグというものがある。NFLのように、NBAがそのフランチャイズタグ制度を導入するかもしれない、という記事を読んでみた。

記事の主な内容は
・NBAのスモールマーケットのチームのオーナーがこのタグ制度導入案にわりと乗り気。
・もし導入されれば、FA制度崩壊と言っていい効果があるので、選手側はまず賛成しないだろう。

以下、記事より。

■フランチャイズタグ

・NBAチームのオーナーの多くがタグ制度導入に好意的な態度であることについて、筆者「レブロンの移籍で、ファンが落胆したのはもちろんだが、キャブズのチーム価値が2億ドルも減ってしまった。・・・ナゲッツでは、カーメロがニックスへの移籍を希望している。ナゲッツのオーナーは投資する意欲もあり、サポーティングキャストも揃ってはいるが。・・・他のチームのオーナーも、2012年の夏にDハワードやCポール、Dウィリアムズたちがこの夏のヒートのように、大都市チームに集まるのではないかと心配している。・・・看板選手の移籍を防ぐため、CBA交渉にあたって、最近、オーナーたちの間で話し合われていることがある。フランチャイズタグ導入だ。」

・タグ制度の内容について、筆者「フランチャイズタグとはNFLが1993年に導入したコンセプトだ。要は、チームの看板選手がFAになって出ていくのを防ぐため、看板選手がFAになるときに、チームがその選手にタグを付ける。」

「タグには「exclusiveタグ」と「non-exclusiveタグ」の2種類ある。どちらのタグを使う場合も、チームは選手(説明上、ここでは「選手A」と呼ぶことにする)に対して、1年契約のみ提示できる。その際の金額は、選手Aと同じポジションの選手のうち、年俸額トップ5の選手たちの平均年俸額だ。チームがexclusiveタグを使うと、選手Aは他のチームと契約交渉ができなくなる。ただし、1年契約は保証される。一方、non-exclusiveタグは、いわゆる制限付きFAのようなものだ。チームにタグをはられても、選手Aには他のチームと交渉できる権利がある。他のチームが選手Aにオファーしても、選手Aが所属していたチームはその額で選手Aにオファーできる。その結果、もし選手Aが移籍してしまえば、補償として、選手Aが所属していたチームには1巡目指名権2つが与えられる。」

「このタグ制度は、各チーム1年ずつしか使えない。同一選手に連続して使う場合、3年連続が限度だ。2年連続の場合、2年目にチームは年俸額を20%増額する必要がある。3年連続の場合、チームは選手Aに対して、(同一ポジションではなく)リーグの年俸トップ5の選手たちの平均年俸額でオファーしないといけない。」

・NFLにおけるタグ制度の実情について、筆者「基本的には、このタグを毎年使うチームはない。タグを付けられた選手数は、2010年はわずか5人。2009年は15人。2008年は12人。しかし、タグの影響は大きい。タグを使わなくても、契約交渉時に大きな効果がある。・・・通常、NFLのオーナーたちは、選手に長期契約を受け入れさせるための脅しとして、このタグ制度を使っている。不安定な1年契約を好む選手などいない。選手は1年契約が嫌なので、長期契約を結ぶ。・・・当然ながら、選手はタグ制度を好んでいない。NFL選手はフランチャイズタグを「F-bomb(ファック、の意味)」と呼んでいる。」

「NBAで、タグ制度導入に積極的なのはスモールマーケットチームのオーナーだ。大都市でレイカーズのような、とてもかないそうにない帝国チームができるのを恐れているためだ。レイカーズのオーナー、Jバスなどは当然、タグ制度導入を好んでいない。スター選手を誘うことができなくなるためだ。だがGMたちの話によれば、多くのオーナーがタグ制度導入に好意的なようだ。具体的なことは未定だが。」

・ESPNの記者の意見「タグ制度のせいで、NFLではFAの動きが少ない。毎年40-50人がFAになるが、そのうち、トップクラスの選手13-15人がタグを付けられる。・・・NBAでタグ制度が導入されれば、より大きな効果がありそうだ。NFLのロースターは53人で構成されるが、NBAは15人だ。多くの選手の流出を防げるようになる。」

・NBAのとあるGMの意見「もし導入されれば絶大すぎる効果がある。チーム側は(交渉での)支配権を手にする。また、交渉合戦に関するコストが削減できる。・・・スモールマーケットと大都市のチームの間には、実力差がある。私の意見では、タグ制度は収益分配制度同様、実力差をある程度埋めることの出来る制度だ。スモールマーケットのチームにとって、スター選手を獲得する唯一の方法はドラフトのみだ。選手をせっかく育てても移籍してしまえば大事態になる。前のCBAのおかげで、ドラフトした選手との再契約はしやすくなった。だが結局、スター選手は去っていってしまう。」

・タグ制度導入には代理人の力が制限されるという利点があることについて、NBAのとあるGMの話「前のCBA締結のときに、我々は、新人の契約額や最高契約額の制限などをして、代理人の影響力を制限しようと努力した。だがその後、代理人は賢いのできっちり対処してきた。彼らは、スター選手を同一チームに集めるという手法を取るようになった。代理人はリーグのことを第一に考えて行動することはない。代理人たちは選手のことを考えているのか、それすら怪しいものだ。金と権力の獲得が彼らの最優先事項だ。」

・NBAの選手たちはタグ制度に反対するであろうということについて、ある代理人「タグ制度はNFL選手にとって最悪なものだ。偉大になってしまった罰と言ってもいい。移籍する権利を制限される。大半の選手が移籍できるのに、なぜスター選手は移籍する権利がないんだ。オーナーたちはこのタグ制度を契約交渉時に脅しとして使ってくるので、実際には、タグを付けられていない多くのスター級選手も契約交渉時に苦しめられている。 NBAで導入されたら、インパクトは(身動きできなくなるほど)絶大なものになる。NBAではチームの人数が少ないから。FA制度崩壊と言っていいね。選手側が賛成するわけがない。NBAのオーナーたちが「タグ制度を導入する」なんて言い出したら、ロックアウトはまず確実だ。」

■参考記事
ウィキペディア

・今年のNFLに関する記事。今年は、MヴィックやPマニングがタグの対象になりそう。ただ、タグを付ける期限が迫っているが、ロックアウトの可能性があるので、ややこしいことになっているらしい。

■一言
・タグ制度はちょっとやり過ぎかもしれない。いくら戦力均衡と言っても。

・オーナーはたいして本気ではない・・・はず。

・代理人うぜぇ、という気持ちはわかるけど。

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コメント

NAKと申します、初めまして。

自身のブログにおいて、フランチャイズタグの記事を掲載させて頂きました。
以前、拝見させて頂きましたが、改めていろいろ考えさせられました。
今後とも宜しくお願い致します。

投稿: NAK | 2011年12月10日 (土) 19時27分

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